風茶房 つのるなか

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山茶花の白に目覚める暮しかな 沢木欣一

山茶花の白に目覚める暮しかな 沢木欣一

山茶花の白に目覚める暮しかな 沢木欣一

平成12年の俳句です。

庭の山茶花を詠んだ俳句と思います。
写真の山茶花には少しピンクが入っていますが、実際の庭にあった山茶花は真っ白でした。
『綾子俳句歳時記』の「山茶花」の項には、このように書いてありました。

綾子は昭和三十一年、武蔵野に移り住んだとき、故郷の丹波から父が育てた百年の古木をトラックで運んで移植した。一重咲きで、色は淡紅色、薄桃色。花が大きいのが自慢だったが、六十三年秋、鉄砲虫に食われて枯れた。今ある白山茶花丹波から一緒に持ってきた苗木が育ったもので、父の命日の十一月二日頃咲き始める。

 ー『綾子俳句歳時記』沢木欣一監修(東京新聞出版局)平成六年発行

妻・綾子亡き後、欣一はこの白山茶花を見て綾子を思い出すこともあったのだと思います。山茶花に挨拶をして話しかける、そんな様子を想像してしまいました。

そして、文中の淡紅色、薄桃色の大ぶりの山茶花は、実は枯れていませんでした。
藪にしていた庭の中で見つけ難かったと思いますが、私の暮らした平成10〜20年代には、たくさんの花を咲かせています。また、移植元の丹波の綾子生家でも同じピンクの山茶花の満開を平成29年11月に見ています。