風茶房 つのるなか

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菊活けて外へ出ないで暮してしまふ 細見綾子

菊活けて外へ出ないで暮してしまふ 細見綾子

菊活けて外へ出ないで暮してしまふ 細見綾子

昭和16年の俳句です。

綾子が活けたのは、きっと庭か近くの野に咲く素朴な小菊だったでしょう。
けれど、この俳句の持っている、現代の暮らしをも思い描かせる普遍性に乗っかって、花屋で買った菊を撮りました。

綾子は外へ出なかったことを否定も肯定もしていません。
それどころか、外へ出なかったことを悔いる気持ちと、出なくて却って良かったという気持ち、両方を感じさせます。
この文字数で、そんな表現ができるのですね。

こういう暮らしの日があってもいいなと思わせる時点で、肯定と捉えた方がいいのかもしれません。