風茶房 つのるなか

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白萩の触るるたび散る待ちて散る 細見綾子

白萩の触るるたび散る待ちて散る 細見綾子

白萩の触るるたび散る待ちて散る 細見綾子

昭和43年の俳句です。

綾子は『自註現代俳句シリーズ 細見綾子集』に、「庭上の白萩、花は散る時が美しいのかも知れぬ。殊に白萩は何んとか早く散ろうとしていた。」と書いています。

この自註を読んで、俳句だけでは理解できなかった「待ちて散る」の意味が伝わってきました。実際のところ、白い萩は紅紫色の萩より花弁が落ちやすいように思うのです。これは是非ご自身で確認なさってみてください。

「散る白萩は美しく、白萩自身が散り際を待ちながら咲いているように見える。白萩は花に触れただけで散っていく。そのさまをただ愛おしく思い見ているだけなのだが、散るにも花の心があると思うのだ」というのが私の鑑賞です。

そして、この俳句の流れるようなリズムが好きです。

白萩落花