昭和32年の俳句です。
武蔵野のどこかの空き地を詠んだ俳句と思われ、もしかしたら自分の子供か、子供とその友達の様子だったかもれません。
狗尾草(エノコログサ)より猫じゃらしの呼び名のほうが馴染みがあり、昔から親しんできた植物です。花穂をスルッと引き抜いて、野良猫をじゃらして遊んだことがありますし、猫が葉をハムハム咬んでいる姿を何度か見たことがあります。猫はイネ科の葉は総じて好きなようですね。
時代は変わって空き地は管理されるようになり、遊ぶ子供はあまり見なくなりました。子供は決められた公園で遊んでいます。けれど、狗尾草は植物ゆえ、空き地に変わらず生えています。光が当たって、まばゆいばかりに輝く狗尾草に惹かれるのは、子供も綾子も私も一緒なんだと思います。