風茶房 つのるなか

https://scrapbox.io/kazesabou/「細見綾子・沢木欣一 俳句アーカイブ」よろしくお願いします

銭湯に青柿垂るる漁師町 沢木欣一

銭湯に青柿垂るる漁師町 沢木欣一

銭湯に青柿垂るる漁師町 沢木欣一

平成8年の俳句で、「浦安」の前書があります。

柿の木に目がいくのは柿色の果実が生っているときだけでした。
今期、俳句用の写真撮影のため、花の時期から観察を続けて初めて知ったことがあります。栗と同じで、柿にも雄花と雌花がありました。

 

柿の雄花
柿の雄花

 

柿の雌花

柿の雌花

 

これも柿の雌花

これも柿の雌花

 

まだ小さな青柿

まだ小さな青柿

 

無知とは恐ろしくも楽しく、知ったときはちょっと感動したわけです。
雌花は実になりますが、雄花は時期が過ぎると落ちてしまいます。

細見綾子の俳句にある、

 幼な日の苗代に散りし柿の花 細見綾子昭和17年作)

 柿の花蕗の葉に落つ蚕飼の家 細見綾子(平成元年作)

一句目は花がたくさん落ちている印象がありますので雄花を詠ったのではないかと思います。
二句目は落ちていたのは少しかもしれないので雌花の可能性もありますね。

端折った説明になりますが、ひとつの木に雌花と雄花がつくものと、富有柿や西条柿のように雌花しかつかない品種があり、その場合、栽培畑には雄花のある受粉樹を置きます。雌花だけでも結実は可能ですが結実率が下がるのだそうです。
ご興味があれば、こちらを。

※追記:最後のリンク先に書いてあったのですが、柿には受精しなくても結実する性質(単為結果性)があり、雌花しかつかない品種の柿は種なし柿になるそうです。これを確認したくて、観察エリアの青い落ち柿を拾ってきて割ってみました。確かに、雄花もあった木と雌花だけの木で種の有無を確認できました。