風茶房 つのるなか

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枯れに向き重き辞書繰る言葉は花 細見綾子

枯れに向き重き辞書繰る言葉は花 細見綾子

枯れに向き重き辞書繰る言葉は花 細見綾子

昭和43年の俳句です。

第一群で好きな俳句です。
この句を知ってから、「言葉は花」というフレーズが頭から消えなくなったくらいです。

綾子の自註がありますのでご紹介します。

探して見つかった言葉に枯れの日がさして言葉は花だという思いがひらめいた。

 『自註現代俳句シリーズ 細見綾子集』(社団法人俳人協会

私が読み手として俳句に求めるものは、共感と、言語表現の圧倒的な美と、新鮮に感じ入る言語体験、身体に染み入るようなリズム、と以前書いたことがありますが、そのすべてがこの句にはありますね。
心地よいリズムで、ぽん、ぽん、ぽん、と内側に入ってきます。

写真は明るすぎるかもしれません。
「枯れ」は暗い写真の方が簡単です。けれど、暗い写真では、この句の感動が表現できなかったのです。この俳句に向き合おうと、私なりに挑戦しました。