風茶房 つのるなか

夫(kaze777)を亡くして猫と暮らしています。自然観察と写真と珈琲が好きです。細見綾子、沢木欣一の俳句のことなど。

風にとぶすすき描かれゐたりける 細見綾子

風にとぶすすき描かれゐたりける 細見綾子

風にとぶすすき描かれゐたりける 細見綾子

昭和54年の俳句で、「唐津中里太郎右衛門窯」の前書があります。

佐賀県唐津焼の有名な窯場を訪ねた折の句です。前書を読むと陶器に描かれたすすきを思い浮かべますが、前書を知らなかったときは、自由に風になびくすすきを想像していました。すすきは身近な植物ですから。

綾子にとっても、すすきは身近だったようで、自著『武蔵野歳時記』(東京新聞出版局)に書かれたすすきの章は、軽々しく書き写せない珠玉のエッセイになっています。

子供時代のkazeが登場する話や以前の吉祥寺や国際基督教大学のキャンパスの話は当時の生活の様子が、そして後半、雑司ヶ谷墓地の話は綾子が後年になって俳句を極めた故が垣間見えます。